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日本航空執行役員 中島喜盛 × グランド・ハイアット・福岡 総支配人 西川克志

接客のプロフェッショナルが語る
「おもてなし」の極意

多種多様化する時代の価値観、求められるサービスの質は増々高度なものになっていく。喜ばれることに喜びを見いだす二十年来の付き合いの二人が語る、「おもてなし」の理想的な形とは。

おもてなしの街 博多

中島 西川さんは、福岡に来られて何年になりましたか?

西川 通年では七年六ヶ月。途中グアムに一年程行きましたからトータルではもう十三年になります。

中島 私は、福岡での生活は一年半になりました。福岡は圧倒的に転勤の希望者が多い街と聞いていましたが、実際に住んでみて、その人気の高さに納得できましたね。

西川 グランド・ハイアット・福岡に訪れるお客様は、東京や大阪にもあるハイアットホテルもご利用されていることも多いのですが、福岡のサービスはあたたかいとお褒めていただいております。それから、皆さんが口を揃えておっしゃるのは「食」の豊かさ。
 最近、関東や関西から博多に来て、まずホテルでのんびりして、おいしいものを食べて、またのんびりして、おいしいものを食べて帰っていくという、シンプルで贅沢な時間の過ごし方をされるお客様が増えています。  食べものがおいしいというのは、この街の大きな魅力の一つですね。

中島 食べもののおいしさもそうだし、博多のみなさんは外から来た人を優しく受け入れてくれますね。まさに「おもてなしの街、博多」という心の広さを感じます。私は昨年、光栄にも山笠(千代流れ)の台上がりという大役を務めさせていただきました。山笠が魅力ある祭りだということは以前から知っていましたが、実際に参加してみて、相手に対する礼節、他者を尊重し歓待することが自分の喜びでもあるという態度が清々しくて、あらためて感心させられました。中でも「ごりょんさん」は博多のおもてなしの象徴。山笠には博多の人々の「おもてなし」の神髄が凝縮されているのではないでしょうか。

西川 われわれが日々取り組んでいる「より質の高い接客サービス」の提供にもつながる話ですね。

多様化する価値観

中島 おもてなしと言えば、われわれが昨年末に始めたJAL国内線ファーストクラスも、「お客様のプライベートな空間、時間を尊重する最上級のおもてなし」というコンセプトです。おかげさまでまだ始まったばかりですが、利用率は90%を超えて順調な滑り出しをみせています。来年四月には、羽田〜福岡間のサービスも始まります。国内線の短いフライト時間の中で、どれだけのサービスを提供できるか、われわれとしても腕の見せ所です。

西川 「おもてなし」を英語で言うとホスピタリティ(hospitality)ということになるのでしょうが、最近はお客様の求めるホスピタリティの形が多様化してきました。それを瞬時に見極める能力を磨くことも大切ですね。

中島 すべてのサービスを受けたいというお客様もいれば、なにもせずに快適な空間でゆっくり休みたいというお客様もいらっしゃいます。その見極めが難しい。JALのキャビン・アテンダントの中には、お客様の背中を見ただけでその方がなにを求めているのかがわかるという者もいます。もちろんその域に達するまでには、相当の経験を積まなければならないでしょうが。

西川 常々わたしは経験というのは年月、時間の問題ではなく、密度がとても大事だと思っています。お客様を一目見ただけで何を欲しているのかがわかるという域に……

STATUSdesign 07

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ISSUE / HOSPITALITY

DATE:
2008/01/15
INTERVIEW:
フランク・ミュラー、中島喜盛×西川克志、山本宇一

PROFILE

中島喜盛
1948年福岡生まれ。学習院大学卒業後、1971年日本航空株式会社入社。国際旅客事業総本部宣伝販促部、東京支店副支店長、ホノルル支店長などを経た後、2006年4月より株式会社日本航空インターナショナル執行役員九州地区担当福岡支店長に就任。現在に至る。

西川克志
1955年長崎県生まれ。1995年2月グランド・ハイアット・福岡開業準備室にセールス&マーケティング部長として入社。翌年のホテルオープン後、副総支配人に就任。1999年3月ハイアットリージェンシーグアムへ副総支配人として転勤。2000年6月グランド・ハイアット・福岡へ総支配人として帰任。外資系ホテル勤務25年という実績の持ち主。